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北陸地方特定郵便局長会会長
(石川:柴垣郵便局)
岩城 孝之
郵便局会社の行方
先頃、日本郵政は、持株会社と郵便事業会社、郵便局会社の平成20年度事業計画を発表した。
昨年10月、郵政公社は五つの会社に分社・民営化され、我々の郵便局は窓口会社である郵便局会社の郵便局となった。その郵便局会社の事業計画では経常利益が397億円で、民営化直前に公表された実施計画の840億円の45%の減少になっている。一方、郵便事業会社の経常利益は当初計画を上回る予定となっている。郵便局会社の利益が当初予定より大幅に低下となることは、この半年間を省みればある程度想定出来ることである。
この半年間、我々は分社・民営化に伴う様々な矛盾や困難に直面し、地域のお客様にお詫びをし、ご理解して頂くことに全力を傾けたが、煩わしい手続きや資料の提出、長時間の待ち時間等でお客様ばなれの現象が発生した。又そのような煩雑な事務手続きとお客様対応に終始した職場では、社員もなかなか営業モードにはなれず、結果として郵便収入をはじめ貯金残高、新規保険料収入は軒並み予定より大幅な減少となった郵便局会社は各事業会社の代理店としての手数料収入が会社の収益となっており、収入や残高、契約件数等が減少すれば当然その手数料が減少する仕組みになっている。従って郵便局会社の減益予定は、19年度下期の各種営業目標に対してその達成率が低かった事を考えれば当然と言うことになるのかもしれない。
しかし各事業会社から委託を受けているのは各種商品の販売だけではない。
コンビニのように売り上げと労働量の相関関係が高い業種なら各種販売数量が落ちれば代理店としての手数料収入が下がるのはうなずけるが、我々郵便局の現場の必要労働量は営業に対する労働量だけではなく各種事務作業に対する必要労働量も大きく必要で、それは必ずしも営業数字の達成割合とはダイレクトに結び付いていない。分社・民営化され代理店となったことと同時期に金融商品販売法が施行され、大幅に事務作業の必要労働量が増えた事と、営業実績が低いことによる収益の減少割合の大きさを考えたとき、代理店としての手数料設定に構造的な齟齬が潜んでいるような気がしてならない。
たとえば、貯金については、現状の代理店としての収入は貯金残高に対する割合が相当の部分を占めていると言われているが、毎月1兆円とも言われる残高の減少を考えるとき、単純に手数料を減らすやり方は、貯金残高減少の責任の多くを郵便局会社に負わせるように見えて理解し難い。先にも述べたように郵便局における貯金の仕事の大きな部分は直接営業数字には結び付かない預払い事務や各種請求事務である。これらの作業量に対する経費が貯金残高の減少に大きく影響していると捉えることは、やはり疑問を感じる。直接営業数字には結び付かない作業に対する必要経費をまず確保し、各種営業に対する成果は成功報酬と言う考え方をとれないものだろうか。
また年賀はがきの販売実績や郵便収入の減少を考えた時、郵便局会社の手数料の減少が予想されるが、郵便事業会社は郵便物の引き受け数量が減少しているにもかかわらず当初より増収予定となっている事はどう説明するのだろうか。
ともあれ、営業元年とも言われる平成20年度はスタートした。
2月29日に郵便局会社から示された郵便局活力向上宣言を受け、中間組織も営業に特化する形でサブアドバイザー、サブインストラクターは事業別の担当制が敷かれ、各地区グループには営業リーダーも配置された。
我々は、営業力の発揮には中間組織の強化が必要だと主張してきたが、その形が出来た今年度は、我々の真価が問われることとなる。
この半年間で失ったものはあまりにも大きくて多く、これを取り返すことは一朝一夕には出来ないかもしれないが、様々な矛盾を解決しながら郵政事業の発展を通して地域社会に貢献できる、地域に密着した郵便局をめざし邁進しなければならないと思っている。